沈黙のパレードの真犯人は誰?ネタバレありの犯行動機やトリック、衝撃の結末にも注目!

この記事では沈黙のパレードの真犯人の正体や犯行動機、トリックについて詳しく解説しています。

映画ガリレオシリーズ第三弾『沈黙のパレード』はコロナの影響もあって、撮影に約1年程かかりましたが無事に公開されました。東野圭吾先生原作の映画化という事で楽しみにしていた人も多いのではないでしょうか。

本記事には映画『沈黙のパレード』のネタバレが含まれますので、まだ映画を見ていない方は注意して読み進めてください。

映画『沈黙のパレード』の犯人は?

沈黙のパレードの犯人は村上淳さん演じる蓮沼寛一です。

焼死体となって発見された並木佐織を殺害したのは蓮沼寛一でした。見ていて本当に気分が悪くなるほどの典型的な人間のクズです。

蓮沼が犯した殺人は下記の2つ。

蓮沼寛一の犯した殺人

・湯川の親友の刑事、草薙俊平が過去に担当した少女殺害事件の被害者「優奈」

・行方不明となってから数年後に焼死体となって発見された女子学生「佐織」

それぞれの事件の被害者を詳しく見て行きましょう。

草薙俊平が過去に担当した少女殺害事件の被害者「優奈」

若き日の刑事だった草薙俊平が担当した少女殺人事件で殺害された被害者が「優奈」です。

現場から見つかった状況証拠が蓮沼寛一が犯人である事を示してはいましたが、容疑者の蓮沼が最後まで黙秘を貫いた事で最終的に無罪となりました。

娘の「優奈」を殺害され、蓮沼が無罪となった事で母親の由美子は失意のうちに自殺してしまうという最悪の結果に…

亡くなった母親の由美子には増村という兄がいました。理不尽な理由で家族を奪われた増村は蓮沼に強い恨みを抱くようになります。

普通に家族と幸せに暮らす人生を奪われたのですから、激しい憎しみを持つのは当たり前ですよね。

行方不明となってから数年後に焼死体となって発見された女子学生「佐織」

行方不明から数年後、焼死体となって発見された定食屋「なみきや」の長女、並木佐織の殺害も蓮沼寛一の犯行です。

過去の殺人事件で黙秘による無罪判決を受けた蓮沼は今回も取り調べに対し沈黙を貫きます。

「いやいや、最初から容疑者だったし、何を今さら…」と誰もが思うでしょう。

この事件には複数の人物が関わっていて、最終的に佐織を殺害した犯人が蓮沼というのが正確です。

並木佐織が殺害される原因の発端となったのは自分が成し遂げられなかった歌手デビューを懸命にサポートしてきた新倉留美との口論です。

並木佐織は当初、歌手デビューを目指して厳しいレッスンに取り組んでいましたが、交際中の彼氏、高垣智也の子どもを妊娠してしまいます。佐織は智也と一緒に新しく宿った命と家庭を築くため歌手デビューを辞める意思を公園で新倉留美に伝えるのですが、ここで事件が起こってしまいます。

のど自慢大会で見つけた逸材を長い歳月をかけて育ててきた留美は考え直すように説得を試みますが、佐織は頑として反発します。そして、口論の末にもつれ合いながら留美は佐織を突き飛ばしてしまったのです。

資材にぶつかった佐織は意識を失い倒れ込んでしまいます。

恐怖で気が動転した留美は佐織を殺してしまったと思い込んだまま現場から立ち去ってしまいました。

実はこの時、口論の様子を見ていた蓮沼が意識を失っている佐織を車に運んで連れ去ったのです。ところが、走行中の車の中で意識を取り戻した佐織に気づいた蓮沼が殺害行為に及び、実家に遺体を隠します。

数年後、蓮沼は留美を脅迫するために実家に火をつけて佐織の焼死体が発見されたというのが事の時系列です。

実際に手を下したのは蓮沼ですが、留美との口論がなければ佐織は殺害されることもなかったし、突き飛ばした後にすぐに救急車を呼んでいれば状況は違ったかもしれません。

蓮沼寛一を殺害した犯人は?

結論からお伝えすると、蓮沼寛一を殺害した犯人は新倉直紀です。

なぜ新倉直紀が蓮沼寛一を殺害したのか?新倉直紀には犯行動機がないと思うかもしれませんが、実は犯行を決意させる深い理由がありました。

まずは蓮沼を恨んでいる人間関係を整理してみましょう。

蓮沼寛一は優奈と佐織を殺害しながらも無罪になったため、被害者家族を含む多くの人間から恨まれています。映画でも見事なクズっぷりを見せつけている蓮沼ですが、定食『なみきや』を訪れた数日後に何者かに殺害されてしまいました。

蓮沼に殺害された並木佐織は家族だけでなく多くの町の人に愛されていました。当然ですが、家族や町の人々は黙秘を続けた蓮沼が無罪になる事が許せないわけです。罪を裁けない司法に憤る町の人々は結束して蓮沼寛一を殺害する計画を立てました。

飯尾和樹さん演じる佐織の父、並木裕太郎は娘が殺害された理由が知りたい一心で蓮沼の拷問を考えていました。もちろん、拷問中に怒りの感情が爆発して殺害を実行してしまう可能性はあったと思います。

当初の計画通りに進んでいたら蓮沼寛一を殺害した犯人は並木裕太郎になっていたでしょう。さらに間接的に犯に関わった町の人々も罪に問われていた可能性が高いです。

しかし、犯行計画実行の当日にトラブルが発生します。『なみきや』で食事をしていた利用客が急に腹痛を訴えた事で並木裕太郎は病院へ付き添う事になったのです。

計画は中止せざるを得なくなりますが、この予定外のトラブルは新倉夫婦によって画策されていたものでした。新倉留美は自分が佐織を突き飛ばした事が原因で佐織を殺害してしまったと思い込んだままです。

並木裕太郎が蓮沼を拷問して真実を知られてしまうことを恐れた新倉直紀が蓮沼を殺害して口封じをしようとしたのです。もちろん、ここでいう真実とは妻の新倉留美が犯したと思っている佐織の殺害についてです。

愛する妻を守るために自分が罪を犯してでも真実を隠したいという新倉直紀が並木裕太郎の代わりに蓮沼の所に行く実行役を引き受けたというのが事の経緯です。

蓮沼寛一殺害の犯行トリックは?

蓮沼寛一を殺害した犯人は分かりましたが犯行のトリックも気になりますよね。結論からお伝えすると、蓮沼を睡眠薬で眠らせた後に液体窒素で殺害したというトリックです。

沈黙のパレードで蓮沼と同居していた増村栄治という人物がいたのを覚えていますか?

23年前に優奈を殺害された母親の由美子を自殺に追い込んだのは蓮沼です。そして、この由美子の兄が増村栄治なんです。

当然、蓮沼には深い憎しみや恨みを持っています。同居人の増村が缶ビールに睡眠薬を入れて蓮沼を眠らせたわけです。

そして、増村は自分の部屋の壁に小さな穴を開けておきます。

この後、パレードを抜け出した新倉直紀が増村が部屋に開けた小さな穴から運び込んだ液体窒素を流し込みます。

増村と蓮沼が住んでいたのは窓のない部屋で入口しかない密閉空間でした。入口を締め切って、そこに液体窒素を流し込むとどうなると思います?

そうです、部屋の中の酸素が次第に薄くなって、やがて死に至ります。考えただけでもゾッとしますね。

このトリックの伏線として、ストーリーの中でヘリウムボンベが発見されるシーンがあります。これは液体窒素で殺害した事が発覚しないようにするための偽装工作でした。

ですが、湯川は見事にこのトリックを見破ることに成功します。

さすがは本作の主人公、お役御免といったところでしょうか。

まとめ

ここまで映画『沈黙のパレード』の真犯人や犯行動機、トリックについて解説してきましたがいかがでしたか?

・並木佐織を殺害した犯人は蓮沼寛一。犯行動機は新倉留美を脅迫するため。

・蓮沼を殺害した犯人は新倉直紀。犯行動機は愛する妻の新倉留美を守るため。

・犯行トリックは睡眠薬で眠らせた後に液体窒素で殺害

こうして見てみると、沈黙のパレードで起こった犯行は「愛するものを守るため」に行われている事が分かりますね。

罪を犯したら裁かれるのは当然ですが、それが本当に良い事なのか等、色々と考えさせられる作品でした。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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